現在の展示次回の展示過去の展示

ギャラリー冬青では毎月写真展を企画・開催します。
3月の展示
城林希里香写真展
Lines, Beyond






2010年3月2日(火)〜3月31日(水)
11:00 〜 19:00 (最終日は14:00まで)
休館日:日曜・月曜・祝日


地 平線の向こう側に大地が広がるように目に見えない線がつながっている。その見えない線上に私たちの知らない人々がいて、私たちの知らないところで様々な事 が起きている。人は目の前に広がる風景を見る時に、ただ単独にその風景をみるのではなく、人はそれぞれがもつ思い出と共に風景をみつめる。そして、大地は 大地のみで存在するのではなく、私たちは大地に生き、関わり、影響を与え、同時に恩恵をえる。撮影によって集められた風景群は、今いる同じ空間の他の風景 と一緒に存在し、数々の歴史と思いをその根底に潜めている。


セ プテンバーイレブンスの時私はニューヨークの郊外のビーチにいてビルが炎上しているマンハッタンの方向をながめていた。その日はいつもよりも快晴で、波も 静かで、一見、平穏で美しい日だった。事件のことは知っていたけれども、そこでは日常の時が流れていて、事件の現実のことと認めるのには、あまりにも現実 からかけ離れていて、地平線の向こうがわで何が起こっているのか思い浮かべるのは不可能に近かった。その平穏な風景をみつめながら、自分の無力さを感じた のを今でもおぼえている。

 
一人で知らない土地にでかけ新しい風景をみつめるとき、私は家族や友達、恋人をよく思いだした。それらの地平線がその人たちにつながっているのだと思うと元気づけられ、丸い地球が描くどこまでもつづく概念的に繋がる線を尊くおもった。

 

                                   城林 希里香

城林希里香

学歴

19933         大阪芸術大学写真学科卒業
1999
5         スク-ルオブヴィジュアルア-ツ ニュ--ク校
               
写真とビデオと関連メディア修士課程科卒業

特別講義・ト-
 
1998
6         大阪芸術大学写真学科 大阪府南河内郡
2002
1         ニュ--ツプログラム、米国ペンシルベニア州カッツタウン
2002
6         ペンシルベニア カッツタウン TV プログラム、米国PBS
2002
3         ウッドストック写真センタ-、米国ニューヨーク州ウッドストック
2003
6         宝塚造形芸術大学 兵庫県宝塚市
2003
9         ヴァ-ジニア ロノックカレッジ、米国ヴァージニア州セーラム
2003
9         ヒュ-ストン写真センタ- 米国テキサス州ヒュ-ストン
2006
12         サンタフェ アートインスティチュート 米国ニューメキシコ州サンタフェ

芸術活動

個展

2000        ナイチンゲール画廊 米国ニューヨーク州ニューヨーク
     
    
アンソロジーフィルムアーカイヴ、米国ニューヨーク州ニューヨーク 
2001       
エレンベンソン画廊 米国ニューヨーク州ブリッジハンプトン
2002       
ニューアーツプログラム 米国ペンシルベニア州カッツタウン                                                         ウッドストック写真センター 米国ニューヨーク州ウッドストック
     
    "
日本週間" D-137 Gallery, ロシア、サンクトペテロブルグ
2003       
ロノックカレッジ, 米国ヴァージニア州セーラム                                                     ヒューストン写真センター、 米国テキサス州ヒュ-ストン
2005        De Santos
画廊、 米国テキサス州ヒュ-ストン
2007       
マサチューセッツ大学アムハーストハンプデン画廊、
                                    米国マサチューセッツ州アムハースト
2008       
冬青ギャラリー 東京

コンペティション、それに伴うグループ展

 2000

グル-プ展     BMG エンターテーメント主催, NATIONAL VISUAL ARTS SEARCH 入賞
        
米国ニューヨーク州ニューヨーク
グル-プ展     M+A 画廊、オランダ アムステルダム
グル-プ展     アンティオックカレッジ 米国オハイオ州イエロースプリングス    

2001       

New Arts Program, Kutztown, PA 主催 第四回 NAP 国際ビエンナーレ 入賞 
審査員 New Museum キュレーター Dan  Cameron, Ann Born, Mary Lucier
芸術と科学 ロングビーチアイランド財団 主催 国際コンペティション 入賞 
審査員 ホイットニー美術館キュレーター Shamim Momin
SOHO PHOTO Gallery
主催 2001 国際写真コンペティション 入賞
Smithtown Township Arts Council
主催 第22回 アニューアルコンペティション
審査員 Barbara Head Millstein, ブルックリン美術館キューレーター

2002

グループ展、ボーダーレスの写真と版画展 Estamaperi a Quitena, エクアドル キト 
グループ展、ボーダーレスの写真と版画展 ミッション文化センター,米国カリフォルニア州サンフランシスコ 
グループ展、ボーダーレスの写真と版画展 ベラルーシ国際美術館, ベラールーシ ミンスク

2003

グループ展 ブルックリンギャラリー画廊主催アニューアルコンペティション入賞 
審査員 Yucef Merhi, Mariano Del Rosario and Claire Weiss 
グループ展 静かな美、禅と潜在の間、ニューヨーク市ジャマイカ芸術センター 

ニューポートアート主催グループ展、色の複雑性、JPモーガンビル、

米国ニュージャージー州ニューポート

グループ展 2003年99ドルショウ、シンシアブロアン画廊、 米国ニューヨーク州ニューヨーク

2004

グループ展 線の間 米国ニューヨーク市 サラ グリス画廊 

2005 

グループ展 アムハーストマサチューセッツ大学ハンプデン画廊主催 2005年度新人賞受賞
米国マサチューセッツ州アムハースト 
グループ展 ヒューストンアートリーグ主催 アジアンパシフィック遺産
米国テキサス州ヒューストン
グループ展 その他のアメリカ ニューヨーク市エグジットアート画廊  米国ニューヨーク州ニューヨーク
平遥国際写真フェスティバル, 中国西安省平遥市
Other/Worldy, DCTV,
米国ニューヨーク州ニューヨーク

 2006 

En Foco 巡回ショウ、North Fork Bank 米国ニューヨーク州ニューヨーク  
グループ展  Less is More, ウィリアムス画廊, 米国テキサス州ヒューストン 

 2007

 パブリックアート Wishing Tree in Central Park 米国ニューヨーク州ニューヨーク
ロウアーマンハッラン文化財団アワード受賞 
グループ展
Transparent ONOMA主催 フィンランド フィスカス
グループ展
Super PHAT School of Visual Arts Gallery 米国ニューヨーク州ニューヨーク

 2008

KC Gallery, 米国テキサス州ヒューストン 

2009

オークションショウ ジョーシュア・ヘルマン財団主催 香港
グループ展  The Sultry クリス・グレーブス画廊 米国ニューヨーク州ニューヨーク

グループ展 窓の表面 Project NoA主催 京都国際交流センター 京都

記事

The Knitting Circle Shows Its Chic ニューヨークタイムズ Thursday Style, July 12,2007, Front Page
"Westhampton Exhibition Explodes Canal Prejudice"
サウスハンプトンプレス,
Eric Ernst, November 23, 2000, Art B-4
Photographer finds beauty in the ordinary
  イーグルタイムス, Ron Schira, February 22, 2002, B8

レジデンス

2007  Mac Dowell Colony, 米国ニューハンプシャー州
2007  ONOMA,
フィンランド フィスカス
2006  Santa Fe Art Institute,
米国ニューメキシコ 州
2005  Art Farm, Marquette,
米国ネブラスカ 州
2005  Headlands Center for the Arts,
米国カリフォルニア州
2005  Fundacion Valparaiso,
スペイン アルメリア
2002  New Art Program,
米国ペンシルベニア州
2002  Kala Art Institute,
米国カリフォルニア州
2001  Kate Millett Farm,
米国ニューヨーク州




4月の展示
井本礼子写真展
記憶の琴線 〜 想起する幻の光 〜

【井本礼子 x 城林希里香 トークショー】
 2010年4月2日(金)19:00 〜 21:00
             18:30 〜 受付開始
 参加費1,000円 定員40名様(申込順)
 ご予約はギャラリー冬青まで
(E-mail: gallery@tosei-sha.jp / Tel: 03-3380-7123)


【ポートフォリオレビュー with 井本礼子】
               詳しくはこちら
 ※対象 若手写真家/新人写真家(年齢、経験、経歴は問いません。
     これから活躍しようとする真剣な写真家ならどなたでも。
     学生の方も歓迎致します。
 日程:6日(火)、7日(水)、8日(木)、9日(金)、
    13日(火)、14日(水)、15日(木)、16日(金

 参加費3,000円 定員24名様(申込順)各日3名まで
 ご予約はギャラリー冬青まで
(E-mail: gallery@tosei-sha.jp / Tel: 03-3380-7123)



2010年4月1日(木)〜4月30日(金)
11:00 〜 19:00 (最終日は14:00まで)
休館日:日曜・月曜・祝日


「記 憶」とは、実際の体験が元となっているのか、どこかで見聞きした話や、はたまた夢での“経験”までもが元となっているのか、もう判断がつかないことが度々 ある。どちらにせよ、記憶を辿れば、その背景にはいつも光が存在する。記憶の中の光は、透明で明るく、金色に眩しく、時には、うすぼんやりと曖昧に輝く。 たとえ闇の中の記憶であっても、その暗がりの最後には、確かに光があることが思い出される。

幼い頃のある日、姉が言った。「昼間、誰か知らない女の人が庭にいて、その人がしゃがんでいる背中が窓から見えた・・・」と。私は不思議に思った。だが何故だか不気味な感じはしなかった。それは昼間の光を想像したからだろうか?姉はそれから数年間は「あの人、誰だっただ ろう・・・」と、ふいに思い出してはそう呟いていたように記憶する。大人になってから、その「庭の見知らぬ背中」のことを尋ねてみると、姉はもうすっかり 忘れてしまったようだった。記憶はいつも定かではない。もしや、全ては、私自身が幼い日の夜に見た夢物語だったのだろうか・・・?この、なんでもない記憶 の真相を知る術は、もはやどこにも残されてはいない。ぼんやりとした「光」と、その中に浮かぶ「誰かの背中」のイメージだけが、“記憶”として自らの脳裏 に投影されるのみである。

「宮 沢賢治」の文学世界が好きだ。彼の物語はいつも光を想起させる。ここではないどこかの、なんともいえない不思議な世界であるのに、いわゆる「ミステリー」 のような暗闇の質感ではなく、そこにはいつも陽の光が射すような温度がある。(夜の物語にさえも、月や星の光が眩しく感じられる。)何故だろう?賢治の本 を読む度に、光の感覚を吸収する。

い つもの散歩道、あのカフェの角を曲がると、重い雲の切れ目から圧倒的な西陽が溢れ出し、この足元を真っ直ぐに照らし出した。空を向くと頬が燃えるようだ。 眩しさに目をつむると、思ったとおりに真っ赤に見えた。わけもなく幸せな気分が全身に満たされる。その光は、幼児の時に窓から庭を覗いて見た光だ。その遥 かな光は、古いアルバムの写真を通して見た光なのか、実際の遠い昔に経験した光なのか、私にはもう分らない。たぶん、どちらでもいい。確かなことは、記憶 にはいつも光が在るということだ・・・。

 光 の佇まいは様々だ。どんなに曖昧な光でさえも見落とさぬよう、素早くカメラで拾い集め、「写真」という形あるものに焼き付けることは、時空を超えて、過去 に見た光を再現しようとする試みであるともいえよう。だが、その写真を前にする時、撮影時の記憶の光は、もうそこには見られない。代わりに、記憶とはどこ かが少し違った、新しい光が写し出されている。そして、その写真の光が徐々に新たな「光の記憶」となっていく。いつか見た懐かしい光は、日常の期待もしな い瞬間に、不意に現れ私を驚かせるのだが、ファインダーを通して確かに見えた同じ光がそのまま写真に納まることは決してないようだ。しかし、形を変えなが らも、光はずっと続いている。いまもここに在り、そしてこれからもずっと続いていく。この“当たり前の永遠”を、無意識と意識の間で体感しつつシャッター を切る。そして光の再現を写真に期待する。幻の光を何度も夢見る。またシャッターを切る・・・。

光の在り処に気付くとき その光は人の記憶に降り注ぐ

夢と夢の合間を 日々忙しく生きる私たちそれぞれの 記憶の琴線に触れるまで

 

『記憶の琴線 - 想起する幻の光』 展にようこそ。 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                      井本礼子

Reiko Imoto ・井本礼子 プロフィール
神戸出身、ベルギー在住。 幼少の頃より美術に親しむ。 
1994年 渡英留学(ロンドン)
1999年 渡米留学(ジョージア州・サバンナ)
2002年 Savannah College of Art and Design MFA ・写真学科)卒業、美術学修士号取得。
2004年〜現在 ベルギーの首都・ブリュッセルに活動の拠点を置き、ヨーロッパ諸国、アメリカ、日本をベースに、
ファインアート写真作家として個展・出版・スライドショー・レクチャーなどの活動を展開。
現在までに21回の個展と24回のグループ展を開催。
その開催国は日本、英国、米国、ポーランド、スロバキア、ロシア、中国、ベルギー、フランス、スイス、スペイン、
スウェーデン、チェコに至る。
主な個展

2004年 Visions of the Other SideFotofestiwal 国際写真祭 (ポーランド・ウッジ)
2005年 DreamscapesMesiac Fotografie国際写真月間 (スロバキア・ブラチスラバ)
2006年 Poetio Mysteries日本大使館 (ベルギー・ブリュッセル) 
      DreamscapesFotoseptiembre USA国際写真祭(アメリカ・テキサス州・サンアントニオ)
      DreamscapesDiaporama写真祭(フランス・ナント)
       DreamscapesPEP+NO NAME Gallery(スイス・バーゼル) 
2006年〜2007年 Dreamscapesポーランド巡回個展(ポズナン、ヴロツワフ、カトヴィッツ)
2008年 夢見る螺旋ギャラリー冬青(東京都・中野区)

     
Time Traveler’s DiaryFotoseptiembre USA国際写真祭(アメリカ・テキサス州・サンアントニオ)

   
 
Time traveler’s DiaryGalerie Pfriem(フランス・ラコスト)

     
Dreaming SpiralsAtelier D’Art Fernand Bourgeois(フランス・アプト)


2009年
井本礼子の世界神戸わたくし美術館(神戸市・長田区)

   
 
DreamtimeGalerie 4(チェコ・へブ)

2010年 記憶の琴線‐想起する幻の光ギャラリー冬青(東京都・中野区)

   
 
Dreamscapes - 意識と無意識の視覚的螺旋-TANTO TEMPO Gallery(神戸市・中央区)

     
Time Traveler’s DiaryGalerie FotoGrafic(チェコ・プラハ)

    
Visions of the Other SideGalerie Monika Wertheimer
(スイス・オーベルヴィール)
代表作の一つ、『Dreamscapes』シリーズは、現在までに計11カ国 (18都市)で展示される。
主な出版物>2007年 モノグラフ作品集Dreamscapes』がポーランド(ヴロツワフ)で出版される。
主な賞>2004年 International Portfolio Review』(スロバキア・ブラチスラバ)にてグランプリを受賞。 

ウェブサイト
http://www.reikoimoto.com/jp






(株) 冬青社

〒164-0011東京都中野区中央5-18-20
tel.03-3380-7123    fax.03-3380-7121

e-mail:gallery@tosei-sha.jp